海外にはiPS由来膵島を移植し1型糖尿病の治療に成功したという報告も
海外でも、iPS細胞(多能性幹細胞)により膵島を作り移植する、新しい治療法の開発研究が行われている。
2がた患者の体から採取された細胞を使い作った膵島を移植し、1型糖尿病を治療するのにはじめて成功したと、中国の北京大学や南開大学などが発表した。
研究は、北京大学基礎医学部などのホンクイ デン氏らによるもので、研究の詳細は、医学誌「Cell」に発表された。
「Nature」に掲載された記事によると、中国天津市に住む25歳の1型糖尿病の女性が移植を受けた。その女性は2023年6月に、30分もかからなかった手術で、腹部に約150万個に相当する膵島の注入を受けたとしている。
女性は2ヵ月半後、移植した膵島により、インスリン投与をしなくても生きていけるだけのインスリンが分泌されるようになり、その状態を1年以上維持している。
血糖管理は大幅に改善し、危険な血糖値の急上昇や急降下を経験することもなくなり、1日の98%以上の時間、血糖値は目標範囲内にとどまっているという。
ただし、研究はまだ開発の段階で、専門家はこの研究について「大変に興味深いが、もっと多くの患者で、さらにもっと長い期間、同じことを再現できるかを確かめる必要がある。さらに多くの研究が必要だ」と指摘している。
Stem cells reverse woman’s diabetes — a world first (Nature 2024年9月26日)
Transplantation of chemically induced pluripotent stem-cell-derived islets under abdominal anterior rectus sheath in a type 1 diabetes patient (Cell 2024年9月25日)
〈引用元 https://dm-net.co.jp/calendar/2024/038541.php〉
ならば2型糖尿病でも移植が可能になると考えてもいいのかな。
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