情報 糖尿病の最新研究はどうなってるの…マウス膵島細胞の発生過程について
発表概要平野利忠大学院生(東京大学医科学研究所 先進病態モデル研究分野)、山田泰広教授(同分野)、京都大学、愛知医科大学らの研究グループは、出生前後に増殖する膵島細胞で高発現するMYCLに着目し、MYCLを働かせることで生体内外の成熟膵島細胞に活発な自己増殖を誘発できることを明らかにしました。また、MYCLによる自己増殖の誘導には、遺伝子発現状態の若返りが関与することを示しました(図1)。さらにMYCLの発現により増殖した膵島β細胞は糖に応答してインスリン(注5)を分泌し、モデルマウスの糖尿病を治療できることを示しました。図1 本研究の概要本研究は、MYCL遺伝子により体外で増幅させた膵島細胞を再び体の中に戻す細胞移植療法や、MYCL遺伝子治療による体内での膵島細胞増幅技術の開発といった、膵島細胞の再生医療開発への応用が期待されます。本研究成果は2022年2月10日(英国時間)、英国医学誌「Nature Metabolism」(オンライン版)に掲載されました。発表内容研究の背景世界の糖尿病患者数は生活習慣や社会環境の変化により急速に増え続けており、現在の糖尿病人口は4億人を超えると推定...